FLOW
着工から完成までの設計監理の流れ
山岡建築研究所では、週に一度、現場に赴き、監理業務を行っています。当社が手がけるフルオーダーの住宅は詳細で複雑な図面が多いため、施工が始まる前に職人さんたちに設計意図を十分に伝え、施工における食い違いを未然に防ぐよう心掛けています。
![遣り方](_src/1670/koua.jpg?v=1719479038123)
その土地の神様に対して工事の安全を祈願する地鎮祭を行い着工となります。
遣り方(やりかた)といいますが、建物の周囲に木の杭や水平の板を設置して、建物位置や高さ、水平などの基準を設定します。この時に境界線からの距離や道路からの高さ設定を確認します。
![基礎工事](_src/1672/koub.jpg?v=1719479038123)
基礎工事が始まります。設計図面に合わせた位置と深さで地面を掘り、その後に砕石を敷き込み転圧して地盤を固めていきます。
![基礎配筋検査](_src/1674/kouc.jpg?v=1719479038123)
基礎配筋工事が完了した時点で検査を行います。図面に記載された仕様で実際に施工されているか、鉄筋のかぶり厚さ、定着長さ、補強筋、アンカーボルトの位置などを確認します。第三者機関の検査も受けます。
![コンクリート打設](_src/1676/koud.jpg?v=1719479038123)
コンクリート打設工事を行います。コンクリートが隅々まで充填するようにバイブレーターなどを使って作業を行います。同時にコンクリート圧縮強度試験用のテストピース試験体を採取し、後日に試験結果を確認します。
![コンクリート養生](_src/1678/koue.jpg?v=1719479038123)
十分な強度を確保できるコンクリートの養生期間を過ぎてから型枠パネルを外し基礎工事が完了します。その後、給排水設備の配管工事が行われます。
![建て方](_src/1680/kouf.jpg?v=1719479038123)
建て方が始まりました。複数の大工さんたち達が図面に基づいて構造材を組み立てていきます。
![上棟](_src/1682/koug.jpg?v=1719479038123)
夕方には屋根まで組み上がり上棟となります。上棟式は金銭的な負担が大きいため実施しない施主が増えています。
![屋根防水シート](_src/1684/kouh.jpg?v=1719479038123)
屋根の防水シート(ルーフィング)を施工します。
![外壁耐力壁](_src/1686/koui.jpg?v=1719479038123)
外壁の耐力壁が施工されたら、構造図に指定された釘の種類とピッチを確認します。
![ガルバリウム屋根](_src/1688/kouj.jpg?v=1719479038123)
屋根はガルバリウム鋼板の立平葺きが標準仕様です。緩い勾配に対応でき耐用年数も長い材料です。
![換気雨押え](_src/1690/kouk.jpg?v=1719479038123)
下屋と外壁がぶつかる部分には換気雨押えを設置します。下屋の軒先換気(入口)と換気雨押え(出口)がつながることで換気が行われます。適切な換気により小屋裏の温度上昇を抑制し、湿気を逃がすことで結露やカビの原因を防ぐことができます。
![FRP防水](_src/1692/koul.jpg?v=1719479038123)
バルコニーはFRP防水が標準です。サッシ下の防水立上がり寸法や水勾配、排水ドレインやオーバーフロー管の設置などを確認します。
![サッシ取付](_src/1694/koum.jpg?v=1719479038123)
サッシを取り付けて、外壁に関わる部分を優先に施工していきます。
![基礎断熱](_src/1696/koun.jpg?v=1719479038123)
基礎断熱仕様でネオマフォームを基礎立ち上がりと床面に施工しました。土台との隙間は発砲ウレタンスプレーを使用して断熱と気密を取ります。
![耐力合板](_src/1698/kouo.jpg?v=1719479038123)
内部の耐力壁は合板と筋かいを併用しました。合板耐力壁は外壁と同様に構造図に指定された釘の種類とピッチを確認します。
![筋かい](_src/1700/koup.jpg?v=1719479038123)
筋かい耐力壁は材のサイズと取付金物、欠き込みがないことを確認します。その他に構造図で指定された全ての金物を確認していきます。第三者機関の検査も受けます。
![換気部材](_src/1702/kouq.jpg?v=1719479038123)
軒先には黒い換気部材(イーヴスベンツ)を使用しました。斜線制限により軒が出せないために考えた納まりです。
![外壁通気](_src/1704/kour.jpg?v=1719479038123)
軒裏と外壁の入隅には通気のため隙間を設けます。外壁通気というもので、土台水切りから入る外気が外壁裏の通気層を上がり、この隙間を抜けて軒裏換気へと流れます。
![設備電気配管](_src/1706/kous.jpg?v=1719479038123)
給排水の配管工事と電気配線工事が行われます。コンセントやスイッチBOXの取付が完了した時点で建て主と現場立ち合いを行い、位置の確認をします。
![通気胴縁](_src/1708/kout.jpg?v=1719479038123)
外壁の通気胴縁を施工して通気層を確保します。外壁通気とした場合には万一、外壁仕上材の継ぎ目等から雨水が侵入しても通気層を通じて屋外に排出されるため木部の腐朽を防止することができます。
![外壁サイディング](_src/1710/kouu.jpg?v=1719479038123)
外壁サイディング工事が始まりました。金属系サイディングも同じ施工工程となりますが、モルタル仕上げの場合は違ってきます。
![回り階段](_src/1712/kouv.jpg?v=1719479038123)
回り階段を造作します。側げた階段や力げた階段、鉄骨階段など色々な種類があります。
![フローリング施工](_src/1714/kouw.jpg?v=1719479038123)
フローリングを張ります。おおくは無垢材を使用しますが、予算が厳しい場合は複合フローリングを採用することもあります。
![外壁断熱材](_src/1716/koux.jpg?v=1719479038123)
外壁の断熱材を施工します。防湿フィルムの連続性や破れた場所の気密テープ補修を確認します。
![軒裏塗装](_src/1718/kouy.jpg?v=1719479038123)
外壁が張り終わり、軒裏の塗装も完了しました。
![防湿フィルム施工](_src/1720/kouz.jpg?v=1719479038123)
屋根断熱を充填し、防湿フィルムを施工しました。隙間は気密テープやコーキングでカバーします。
![気密測定](_src/1722/kou1.jpg?v=1719479038123)
気密測定を行います。結果はC値0.45で良い数値でした。
![足場解体](_src/1724/kou2.jpg?v=1719479038123)
足場が外れました。
![外構工事](_src/1726/kou3.jpg?v=1719479038123)
外構工事が始まりました。ウッドフェンスの柱を立てるPC基礎を施工しています。
![手摺の造作](_src/1728/kou4.jpg?v=1719479038123)
吹き抜けの手摺を造作しています。既製品を使わず、木材を加工して手仕事でつくります。
![石膏ボード張り](_src/1730/kou6.jpg?v=1719479038123)
天井は天然木単板のボード張り。その他の壁と天井は石膏ボードを張ります。
![大工造作の家具](_src/1732/kou7.jpg?v=1719479038123)
大工さんが家具を造作します。複雑なデザインでなければ、オーダー家具よりも費用が抑えられます。
![パテ処理](_src/1734/kou8.jpg?v=1719479038123)
ボードのつなぎ目やビス頭をパテで埋め、仕上げ前の下地処理を行います。
![漆喰仕上げ](_src/1736/kou9.jpg?v=1719479038123)
壁と天井は漆喰仕上げです。コテでラフに模様を付けました。
キッチン正面には藍色のタイルを張りました。
![仕上げ完了](_src/1738/kou10.jpg?v=1719479038123)
漆喰塗り、壁紙、塗装などの仕上げが完了。内部足場も外れました。
![造作建具](_src/1740/kou11.jpg?v=1719479038123)
造作建具と障子が付きました。既製品は使わずシナ合板のオリジナルです。
![造作家具に建具付](_src/1742/kou12.jpg?v=1719479038123)
造作家具にも建具や引き出しが付いて完成です。
![建物の完成](_src/1744/kou13.jpg?v=1719479038123)
外部はウッドフェンス、駐車場のコンクリート、ポーチのタイル貼り、植栽も入り完成です。
工事着工から完成までの期間は約6ヶ月です。